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通り魔 製造業の派遣を転々

Filed under: 未分類 — admin @ 14:41:03

22日午後9時40分ごろ、東京都八王子市明神町3の京王八王子駅ビルに入る「京王八王子ショッピングセンター」で「包丁で刺された人が倒れている」と110番があった。9階で、同フロアの書店のアルバイト店員で中央大学3年、斎木愛(まな)さん(22)=八王子市在住=が刃物で左胸を刺され間もなく死亡が確認された。書店の客の原田夏希さん(21)が胸など3カ所を刺されたが、命に別条はない。警視庁八王子署は、包丁で刺した男を近くの路上で発見し殺人未遂容疑で緊急逮捕した。

 男は自称、八王子市川口町、会社員、菅野昭一容疑者(33)。斎木さんらとは面識がなかったといい、調べに「仕事がうまくいかず両親に相談したが乗ってくれず、無差別に人を殺したいと思って包丁を買った」「家族で仕事に関してトラブルとなり、とっさに人を殺そうと決意した」などと供述している。

 調べでは、斎木さんは本の整理をしていて襲われ、続いてそばにいた原田さんが刺された。凶器の文化包丁(刃渡り約15センチ)は書店内から押収された。男は八王子市内の航空機部品などを扱う製造会社で工員として、5月ごろから働いており、試用期間中だったという。

 男は事件から約40分後に、駅ビルから数百メートル離れたJR八王子駅前の北口交番近くで、警察官から職務質問されると、「私がやりました」と認めたという。

 「京王八王子ショッピングセンター」は地下2階地上12階建て。飲食店や服飾店、雑貨店、生鮮食料品店など70店舗が入居する。9階には「啓文堂書店」があり、午後10時まで営業している。現場は、JR八王子駅から北東約500メートルで、八王子中心部の繁華街にある。

 東京都八王子市の駅ビルで22日夜起きた刺殺事件で、殺人未遂容疑で逮捕された菅野昭一容疑者は、勤務先の板金加工会社(八王子市)によると、この数年間、八王子市内の製造業数社を派遣社員として転々としていたという。

 4月下旬に同社の求人広告を見て応募。5月8日から15日まで1週間働いた。仕事は主に板金加工を担当。黙々と作業をこなし、他の従業員とのトラブルはなかったという。

 4月下旬に菅野容疑者と面接した専務(30)は「受け答えもしっかりしていて誠実という印象だった。『以前は組み立て作業をやっていた。できることはなんでもやります』とハキハキと答えていた」と振り返る。採用を決め、1カ月の試用期間を経て正社員として採用することを伝えると、菅野容疑者は「わかりました」と答えていたという。

 ところが、菅野容疑者は5月15日午後、作業中に作業台に誤って右手をはさみ中指など3本を骨折。市内の病院に搬送され手術を受け入院した。菅野容疑者の父親は「以前に勤めた会社でも作業中に転落して足を骨折したことがある」と落胆した様子だったという。

 専務によると、5月下旬に社員4人で見舞いに行った際には、菅野容疑者は「皆さんにご迷惑をおかけして申し訳ない。早く治したい」と冗談も交えながら談笑していたという。見舞いに行った男性社員は「けがで悩んでいる様子には見えなかった」と話す。

 菅野容疑者は6月中に退院し、7月17日には退院後初めて社長と面談した。「9月くらいには復帰できそうです。また働きたい」と再起に意欲を見せていたという。労災の手続き中で、休業補償の支払い方法を話し合っている最中だったという。専務は「今週に具体的な日程を調整する予定だった。仕事でプレッシャーがあったのか……」と言葉をつまらせた。

 ◇「頭が真っ白」容疑者の父謝罪

 菅野容疑者の父親(69)は23日朝、八王子市内の自宅前で取材に応じ、「被害者と遺族の方には本当に申し訳ない」と頭を下げた。菅野容疑者が「家族と仕事のことでトラブルがあった」と供述している点については「何も相談はなかった」と否定した。

 父親によると、菅野容疑者は姉2人と弟1人の4人姉弟。市内の小中学校を卒業後、高校に進学したものの中退した。性格は内向的で、電気会社などでアルバイトをするなど仕事を転々としていた。

 また菅野容疑者は25歳ごろ、当時交際していた女性と暮らすために家を出て以降、実家にほとんど戻らなくなった。居場所を聞いても住所を答えず、携帯電話にも出なかった。その女性とは数年前に別れたという。

 父親が最後に会ったのは約1カ月前で、突然自宅に訪ねてきた。指の骨折は完治しかけており、「もうすぐ正社員になれるかもしれない。けがが治ったらまた働くんだ」と普段と変わらない様子だったという。

 事件は22日夜、報道陣の取材で知ったといい、「頭が真っ白になった。小さいころから気が小さく、あんな事件を起こす人間ではない」と淡々と話した。

  ◇成人と思えぬ供述

 ジャーナリスト大谷昭宏さんの話 大人になれない子どもだ。「むしゃくしゃして」「仕事がうまくいかなくて」などの供述は、33歳の成人の言葉とは思えない。会社との面談に父親が同席するなど自立できず、社会に溶け込めなかった。こうした自分本位な人間が増えているのではないか。自分一人で生きていける力をつけさせるという教育のあり方が、失われたことに起因する。社会全体で、取り組むべき問題だ。

 ◇疎外感募らせた末

 小宮信夫・立正大教授(犯罪社会学)の話 最近の通り魔やバスジャック、上越新幹線の落書きなどの事件には、共通した傾向がある。容疑者が社会からの疎外感を募らせた末、その打開を狙い犯罪に走るという構図だ。事件後の展開に想像が及ばない点も共通している。子供の時に家庭、学校、地域で他人にもまれる機会が減り、コミュニケーション能力が育たない世代が増えている。欧米では個人と社会のつながりを意識させる「市民性教育」が始まっており、日本でも同様のシステムを教育に取り込む必要があるだろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080723-00000034-mai-soci


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